DXVA Checker Version 4.0.0 を公開しました。
・D3D11 Video Acceleration機能を利用したビデオ再生およびデコードに対応Windows8以降でビデオ再生および再生パフォーマンス計測時に「D3D11 Vp」を、デコードパフォーマンス計測時に「D3D11」を指定するとDirect3D11による再生支援が利用される様になります。なお、DirectShowデコーダではD3D11によるデコードパフォーマンスの計測は出来ません。
・DXVA-HD Video Acceleration機能を利用したビデオ再生に対応
Windows7以降でビデオ再生および再生パフォーマンス計測時に「DXVA-HD Vp」を指定するとDXVA-HDが利用される様になります。なお、DXVA-HDについては、D3D11に対応した時点で追加は容易だったのと、どうせなら全てのDXVAVpを使える様に、と思い今回の対応となっていますが、特に重要な機能という訳ではありません。また、AMD Radeon GPUは対応していません。
・GPUエンジン使用率のモニタリング機能を追加 (Windows10 Version 1709 Fall Creators Update のみ)
新たに追加された「GPUエンジン使用率」タブでプロセス毎のGPUエンジンの使用率をチェックする事が可能です。
タブ上の開始ボタンを押すと、モニタリング可能なプロセスが一覧表示され、GPUエンジンの使用率が「現在値 [最小値-最大値]」の形で表示されます 。なお、モニタリング開始後からGPUを使用していない間は0ではなく「-」と表示されます。
モニタリング可能なGPUエンジンは複数ありますが、ここでは使用されているエンジンのみが表示され、全てのプロセスで一度も使用されていないエンジンは表示されません。また、GPUによっては同じ名前のエンジンが複数表示される場合があります。
なお、これに関連して、プレイヤー上のGPU使用率表示についても同様に変更しましたが、Windows10 Version 1709より前のWindows10やWindows8.1/8/7/Vistaでは従来通り、AMD GPUの場合はシステム全体のGPU使用率が、NVIDIA GPUの場合はシステム全体のGPUとビデオエンジンの使用率が常に表示されます。
・HEVC Video Extension デコーダおよびMPEG2 Video Extension デコーダに対応ストアアプリのインストールで使用可能になりますが、デコーダ自体はシステムに登録されず、CLSIDもないため、それ前提の実装だと問題があったので改良しました。
なお、HEVC Video ExtensionデコーダはFall Creators Updateより前のHEVCデコーダであるMicrosoft H265 Video Decoder MFTと同様にGPUがHEVCのデコード支援に対応していない(デコーダデバイスにHEVC_VLD_MainまたはHEVC_VLD_Main10が表示されていない)場合は使用出来ません。
HEVC Video Extension
https://www.microsoft.com/ja-jp/store/p/hevc-video-extension/9n4wgh0z6vhqMPEG2 Video Extension
https://www.microsoft.com/ja-jp/store/p/mpeg2-video-extension/9n95q1zzpmh4・AMD Radeon GPUでVP9のハイブリッドデコード支援を確認出来る様にした
現状、Radeon RXシリーズ以降のOpenCLによるVP9ハイブリッドデコード支援について、DXVAはCrimson Edition 17.10.2以降「VForceOCLVP9」設定が無意味になったので「ビデオアクセラレーション」設定で「VP9」設定(※)を変更しても強制的に有効化出来なくなりました。
一方、Chromeにおいてコマンドラインオプションで「--enable-accelerated-vpx-decode=2」を指定すると有効化されるデコード支援は、ドライバに含まれているAMD MFT VP9 Sync Decoderを使う事によって行われていますが、このデコーダはドライバのインストール時にdll自体はコピーされるもののシステムには登録されません。
そのため、DXVA Checkerでフォーマット指定およびファイル指定のいずれの方法でもこのデコーダが列挙される事はなかったので、本バージョンではdllが存在している場合は直接ロードしてチェック対象に加える様にしました。
なので、GPUが対応していればAMD MFT VP9 Sync Decoderがリスト上に表示されるので、それを使えばデコード支援の効果を確認する事が出来ます。
なお、現在のドライバでVP9のハイブリッドデコード支援が動作するとGPUの「Compute 2」エンジンの使用率が上昇するので、他のアプリケーションでの使用状況もそれで確認出来ると思います。
※
VP9設定は古いドライバ用に残していますが、名称は「VP9」から「VP9 Hybrid」に変更になり、「VP9」はUVD用の設定に変更になっています。
・再生およびデコードパフォーマン計測時の設定に「プロセス優先度」設定を追加・DirectShow/MediaFoundationデコーダチェックでフォーマットに「VP9」を指定した際の不具合を修正DirectShowデコーダで正しい結果が表示されていませんでした。
・DSF/MFT Viewerを更新・DSF/MFT Viewerで「Attribute」の「DXVA2」を「D3D9」表記に変更正確には「D3D9」表記が正しいのですが、Direct3D9対応=DXVA2対応としても問題なく、分かりやすさからもそう表記していましたが、このままだとAMD MFT VP9 Sync DecoderがDXVAには対応していないにも関わらずチェックが付く状態になってしまうため「D3D9」表記に変更しました。
・動作環境を変更.NET Frameworkのバージョンが3.5から4.6に変更になりました。なお、Windows10の場合は出荷時にインストールされているので別途インストールする必要はありません。
Visual C++ ランタイムのバージョンが2008SP1から2017に変更になりました。
・細かな変更と修正https://bluesky23.yukishigure.com/DXVAChecker.html